厳しい競争にさらされる現代人は、成功しなければという脅迫観念に縛られ、失敗を恐れています。
社会的な成功が人生の価値なら、競争に負ければ無意味な人生になります。
だから人を利用してでも成功しようとするか、失敗して傷付くより、何もしない傷付かない人生を選択してしまいます。
それは不幸です。
いずれも、人生は「勝つか、負けるか」であり、世界の富は限られていて、一部の勝利者がそれを手にして、敗者は富に与れないという世界観です。
人間を勝者と敗者の二つに分断する世界観は間違っています。
そんな考えに適応してはいけません。
この世は善に満ちています。
この善をみんなで分け合えば十分に足ります。
奪いあう必要などないのです。
奪おうとする心、それは貪欲であり、支配欲であり、虚栄心です。
これこそ戦うべき相手です。
人間の豊かさは、「何を持つか」や「何が出来るか」ではなく、「何を目指すか」で決まります。
つまり、生き方そのもので幸せが決まります。
「持つより与える方が幸い」であり、「仕えられるより、仕える方が幸い」なのです。
仕えるとは、エゴ(自己愛)を否定することであり、「友のためにいのちを捧げる」という神に従う精神を指しています。
自分が傷ついても誰かのために役立ちたい、自分を犠牲にしても守りたい人がいる、こんな生き方が豊かな人生を創ります。
このような心を「愛」と呼んでいます。
友情も含まれます。
人生の価値は勝つことではなく、人々と連帯すること、助け合うこと、補い合うこと、ゆるし合うことです。
そんな友がいること自体が幸せなのです。
「友情は人生の贈り物であり、神からの恵みです」(フランシスコ教皇)。
ケニヤのキクユ族の諺で締めくくります。
「山頂に友がいれば、登ることが易しくなる。」
カトリックの教えについて、もっと詳しく知りたい方は、以下のリンクをご覧ください。
精道三川台中学・高等学校「カトリックの教え」
オプス・デイ ジャパン「信仰を育む」
本校では、毎日の生活の中で、特に注意して果たしていく徳目を月ごとに決めています。
児童生徒のみならず、教職員も意識し、それぞれの年齢にあった目標を掲げています。
また毎月、学校新聞「たけうま」に教員が交代で、その月のモットーについて書いています。
各月のモットーは、以下の通りです。
月 | モットー |
4月 | 礼儀 |
5月 | 敬愛 |
6月 | 勤勉 |
7月 | 友情 |
8月 | 英雄的瞬間 |
9月 | 責任感 |
10月 | 誠実 |
11月 | 秩序 |
12月 | 寛大 |
1月 | 清貧 |
2月 | 剛毅 |
3月 | 感謝 |
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